最近、東京の実家を離れて一人暮らしを始めました。晴れて「大人の仲間入り」と喜ぶ反面、夜中に聞こえる物音に飛び起きる日々。自由の代償は「孤独」だけじゃなく「自己防衛」の責任も背負うことなんだと痛感しています。
特に女性の一人暮らしって、何気ない行動が思わぬリスクを招くことも。
今回は私が体験した「怖い思い」と、取材で集めた防犯のプロの知恵をお届けします。
第一章：それ、誰かに見られていませんか？一人暮らし女子の「無意識な行動」7選
先週、帰宅したら郵便受けに「いつも傘が可愛いですね」という不審なメモが。単なる勘違いかもしれませんが、眠れない夜を過ごしました。
私たちが無意識にしている行動が、不審者にとっては格好の情報源になっていることをご存知でしょうか？取材を通じて見えてきた、特に危険な7つの習慣を紹介します。
1. 濡れた傘を玄関先に置く
これ、私も気づかずにやっていました。特に花柄やパステルカラーの傘は「ここに女性が住んでいる」という目印になります。
マンションの共用廊下に干すのは絶対NGだそうです。
防犯アドバイザーの田中さん（仮名）によると「室内干しを徹底するか、あえて無機質なデザインの傘を選ぶべき」とのこと。
2. 夜間にコンビニで買い物をする
これも盲点でした。先日、夜11時頃にアイスクリーム1つだけ買って帰ったら、なぜか同じ男性とすれ違うことが3回も。
この「少量の買い物」が「これから一人の家に帰る女性」という情報を与えてしまうんです。
警視庁の統計によると、夜間の単独帰宅時に起きる犯罪は全体の約4割を占めるそう。夜間の買い物は避けるか、複数商品をまとめ買いするのが無難かもしれません。
3. 夜道でイヤホンを使う
音楽を聴きながら帰宅するのは気分転換になりますが、これが危険信号に。
背後の足音に気づかず、危険を察知できなくなります。
個人的には、イヤホンをしていても音量を最小にして外の音が聞こえるようにしていますが、専門家いわく「それも不十分」とのこと。暗くなったら完全に外すべきなんですね。
「夜道でのイヤホン、実は“無音よりも危ない”って知ってゾッとした…外すのがいちばんの防御なんだね」
4. 鍵を出すときに玄関前で立ち止まる
「この行動が一番危険」と警察OBから強く指摘されました。
玄関で鍵を探している時間は、不審者にとって絶好の隙。
先日、近所で発生した強盗事件も、このパターンだったそうです。
今では鍵は必ず駅を出る時点でポケットに入れるようにしています。
5. 洗濯物を外に干す
一人暮らしの下着など、私物が外から見えると危険です。
特に下着類は室内干しが基本。どうしても外に干す場合は、男性物と一緒に干すという「カモフラージュ術」もあります。
実際、知人は兄の大きなTシャツをわざと購入して干しているそうです。
「男の人の下着を買うのは恥ずかしい…なんて、言ってられないね。」
6. 何気ないSNS投稿
これは意外と見落としがち。「近所のカフェでひと休み♪」という何気ない投稿も、場所特定のヒントになります。
私も以前「帰宅中」というツイートをしたら、フォロワーから「それ危険だよ」と連絡が。
SNSの投稿は時間差をつけるか、位置情報をオフにするのが鉄則です。
7. ポストを放置して郵便物が溜まる
郵便受けがパンパンだと「今、不在です」という看板を出しているようなもの。
忙しくても毎日確認する習慣をつけるべきです。
先日の3連休、実家に帰省した際に郵便物を放置してしまい、帰宅したら郵便受けの前で不審な人を見かけました。ゾッとする経験でした。
第二章：一人暮らし女性が今すぐ始めたい防犯対策13選
理想的な防犯対策はわかっていても、実行するのは別問題。
私自身も「面倒だな」と思う日々との戦いです。
そこで、取材を重ねて見つけた「続けやすい」防犯習慣を13個ご紹介します。
基本編（習慣化しやすい防犯行動）
- 鍵はバッグの取り出しやすい場所に入れておく
- 帰宅時は後方確認を1回行う習慣をつける
- オートロックでも油断しない（二重ロック推奨）
- 外出時は照明やテレビをつけて在宅感を出す
行動編（やめるべき癖）
- SNSにリアルタイムで現在地を投稿しない
- イヤホン・歩きスマホを帰宅ルートでは控える
- 宅配便の受け取りは玄関先だけで終わらせない（ドアチェーン活用）
設備・グッズ編
- スマートロックや鍵の強化（補助錠を追加）
- 防犯ブザーを常に携帯
- 窓に防犯フィルムを貼る（特に1階・2階）
- 人感センサー付きライトを玄関や廊下に設置
- ドアスコープカバーで部屋の中を見えなくする
- スマートカメラで来客の映像を確認（Wi-Fi対応タイプ推奨）
個人的には、8番のスマートロックが導入コストは高いものの、最も効果を実感しています。深夜帰宅時も鍵穴を探す必要がなく、スマホをかざすだけでロック解除できるのは、安心感が違います。
第三章：防犯意識を保ち続けるための「心構え」と習慣化テクニック
正直に告白すると、私も防犯意識が続かない時があります。
特に平穏な日々が続くと「大げさかな」と思ってしまう。
でも先輩のこんな言葉が忘れられません。
「悲しいけど、女性の防犯は自分で守るしかない。それが現実」
続けるコツは「習慣化」と「危機感の可視化」だと思います。
- 毎日1回は防犯チェックリストを見る
- 月に一度は防犯ニュースをチェックする
- 友人と「お互いの防犯状況」を共有する
この取材を通じて、防犯は「特別なこと」ではなく「日常の一部」にすべきだと実感しました。
「防犯って“やる時だけ”じゃダメなんだよね。“日常に組み込む”って本当大事」
終わりに：本音で語る「私の防犯対策」
今回の取材で一番衝撃だったのは、「被害に遭う人は運が悪いわけではない」という言葉。
つまり防犯対策をしないことが、リスクを高めているんです。
警察の方は「犯罪者は、楽な標的を選ぶ」と教えてくれました。
少しの工夫と意識で、自分は「狙われにくい存在」になれるのです。
「私は大丈夫」ではなく、「何かあってからでは遅い」という視点で、暮らしを見直してみませんか？
本音を言えば、こんな記事を書かなければならない社会が悲しいとも思います。でも、知識は力になる。この記事が誰かの安全を守る一助になれば幸いです。
（記者 みゆき）
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